G-Cube for Windows(統合地盤情報管理システム)使用例
G-Cubeは4つの基本システムから成り PC上で,地図情報及び地盤情報を統合管理し「見たい情報」,「知りたい情報」 (ボーリング位置図,ボーリング台帳,柱状図等)を即座に表示することができます。神戸Jibankun
阪神大震災による被災の結果生じた様々な破壊、液状化などの状況、具体的な揺れの大きさと、 地質調査によるボーリングデータおよび液状化検討結果などを、既存の地質図とともに表現したデータベースとなります。
ここでは、G-Cubeを利用して作成したシステムとして、神戸Jibankunを例として、具体的なシステムの内容について紹介します。
機能の紹介
神戸Jibankunを立ち上げると、左図のような神戸〜三宮に掛けての地域のマップが表示されます。
このとき、左側に表示されているメニューは、主にボーリングに関する操作を行うことができます。
上部に表示されているツールバーでは、拡大、縮小、面積及び距離計算、3D表示用のウインドウを表示する等が可能です。また、作成したユーザー地図や主題図の重ね合わせメニュー重ね合わせメニューなどのオン・オフが可能です。
上部のメニューバーでは、ファイルの操作やユーザー図面の作成、各種解析の実行・表示などを行うことができます。
この図は六甲アイランド付近の地質図にボーリングデータを重ねたものです。GISシステムは、通常、地図の上に作成した主題図を自由に重ねられますが、それに加えてG-Cubeでは、地盤のデータも加えて重ね合わせることが可能です。
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左側の図面は、上記で示したエリアについて噴砂の結果を重ねたものです。G-Cubeでは、表示する地図を自由に変更し、重ね合わせることが可能です。
左図は、前述までと同じエリアを3D表示にしたものです。この3D表示図面は自由に拡大・縮小・回転する事が可能です。
数値地図の標高データなどを用いると、地図に重ねて3Dの図面を作成することができます。これにより作成したデータを視覚的にわかりやすく表現することが可能となります。
G-Cubeでは、さらに柱状図や断面図のデータを同時に3D表示することができます。
左図は柱状図を3D図面として表示したものです。ボーリングの深度、地質等が一目でわかりやすく表現されている様子が見られます。
同上。地表面の起伏と柱状図の位置及び延長がわかりやすく表現されています。
左図はG-Cubeを利用してN値のコンター図を作成したものです。G-Cubeでは、柱状図を登録することにより、柱状図から得られる水位や地層の境界の深度をコンター図で表現することができます。
コンター図はユーザーの操作により任意のエリアについて、自由に作成することができます。
G-Cubeでは表示された地図上での面積や距離などを簡単に計ることが可能です。また、面積測定時に作成した図面は、ユーザー図面として保存して、再編集したり、参照図面として自由に重ね合わせたりすることができます。
強力な地盤解析機能及びツール群
G-Cubeでは通常のGISに加えて強力な地盤情報を作成、管理するシステムを統合しています。
そのような機能の一部を紹介します。なお、柱状図作成ソフトGeoBuild、断面図作成ソフトLayBuild、液状化判定ソフトCKC-Liqはそれぞれ単体でフリ−ウェアとして無料で公開しております。
表示例 対応機能 および 詳細 柱状図作成ツール
【機能】
土質柱状図の作成,印刷(JACIC様式)
岩盤柱状図の作成,印刷(JACIC様式)
地すべり柱状図の作成,印刷(JACIC様式)
スウェーデン式サウンディング試験の作成,印刷 土性図の表示・印刷
三成分コーン試験の作成,印刷 土性図の表示・印刷
土質試験表及び岩盤試験表の表示・印刷
土性図の表示・印刷
粒径加積曲線の表示・印刷
三軸試験集積図の表示・印刷
圧密試験集積図の表示・印刷
(e - log p曲線,圧密圧力−体積圧縮指数,圧密圧力−圧密係数)
繰り返し非排水三軸試験集積図の表示・印刷
動的変形試験集積図の表示・印刷
定ひずみ速度圧縮試験の表示・印刷
複数の柱状図の一括印刷【入出力可能なファイル】
JACIC形式ファイルのインポート・エクスポート
柱状BASE,岩盤柱状BASEファイルのインポート・エクスポート
土性BASEファイルのインポート
柱状BASE←→岩盤柱状BASEファイルの変換
ボーリング交換用データ(XMLフォーマット)への変換
地質情報管理ファイル(XMLフォーマット)の作成
電子柱状図(PDFフォーマット)の出力
(Adobe社のAcrobatが必要となります)
電子簡略柱状図
(DXF <- CADデータ交換フォーマット)の出力断面図作成ツール
【機能】
地質断面図の作成・編集・印刷(大きなサイズも出力可能)
GeoBuildで作成したボーリングデータの表示
DXFフォーマット(CADデータ交換形式)への変換
DXFフォーマット(CADデータ交換形式)の読み込み
画面イメージのBMP出力
また、作成した断面図はデータベースとしてG-Cubeに登録し、各種解析用のデータとして利用できます。
液状化検討
【機能】
各種判定基準に基づいた液状化簡易判定計算
SI単位系,CGI単位系ともに対応
計算結果をグラフや表で表示・印刷
液状化に伴う一次元沈下量予測機能【対応している判定基準】
・日本道路協会「道路橋示方書・同解説 X耐震設計編(平成2年)」
・日本道路協会「道路橋示方書・同解説 X耐震設計編(平成8年)」
・日本道路協会「道路橋示方書・同解説 X耐震設計編(平成14年)」
・日本建築学会「建築基礎構造設計指針(昭和63年1月)」
・日本港湾協会「港湾の施設の技術上の基準・同解説(平成元年6月)」
・消防法(限界N値法)
・消防法新基準(PL法)
・沿岸開発技術センター「埋立地の液状化対策ハンドブック改訂版(平成9年8月)」各種基本機能など
【G-Cubeに搭載されている機能として】
【地図の表示】
国土地理院刊行各種数値地図
DMデータファイル,DXFファイル,ビットマップファイル 等
ユーザ図面の作成
平面図形,立体図形,文字列等の作成
DXFファイルのインポート・エクスポート
距離・面積計算,論理演算機能
地形モデリング機能
地形標高データの作成,メッシュ表示
3次元表示機能
画像・帳票データとのリンク機能
(*.bmp,*.jpg,*.xls,*.doc,*.html等)
住所検索,公共施設名検索機能
地盤データの表示・印刷
調査名,時期,土質試験データの有無等による検索機能
コンタリング機能
基盤層コンターや等層厚コンターを作成